2014年5月2日

坂 vs 自転車

ブリストルは坂で有名な街である。
ブリストルは自転車が盛んな街である。

この2つはとても矛盾しているが、両方本当だ。

ブリストルには坂が多い。平地を探すことが結構難しい。 海(正確には入江)に近いが、切り立っているのである。

街の中心にあるハーバー地区から私の職場まで、一本道で500メートルもない。Google マップで見ると楽そうだが、行き来は結構しんどい。一本道が急坂なのだ。ギア3段の普通の自転車だったら、私の全盛期(?)をもってしても到底登り切れない。電動自転車だったら登れるだろうが、輸送費が高くつくので日本に置いてきてしまった。

一方、ブリストルの自転車道は、Wikipedia などによるとイギリスの中でもかなり充実しているらしい。去年行ったコペンハーゲンには全く敵わないが、それでも確かに、中心部に限らず、路肩部分のそれなりの幅が自転車レーンとして確保されている道が多い。また、自転車はバスレーンも走ってよいことになっている。交通ルールも、大抵の車の運転手も、自転車を尊重する。日本のように、車道を走ろうものなら肩身の狭い思いをすることはない。イギリス国では、自転車は車扱いなので車道を走り、車は無理に自転車を抜こうとはしないようだ。

坂があっても自転車を使いたくなるのは、渋滞がひどいからである。車は結構多いのに道路は少ない。もっとも、道路を増やせば単なる車の街になってしまいそうなので、個人的には、道の量は現状のままでよい(車は減ってほしいが)。

道路が足りない。ちゃんと二車線が機能してる道路は少ない。道路は、平日の日中はいつも渋滞している。さらに、バスはいつ来るかあてにならない。

なんだか、私のホームタウン八王子に似ている。少なくとも私の住んでた当時は、八王子は道路が足りない街だった。通勤・通学時間帯には自転車が至って有効である。市の東端にある私の高校では、どんなに遠くてもバスではなく自転車で通うのが基本だった。市の西端に住んでる人は片道10キロ近くにもなるが、それでもチャリ通学する。でも、渋滞は八王子よりもブリストルの方がひどいです。

まとめると、交通はブリストルのアキレス腱である。だから、坂だろうが何だろうが、チャリ、チャリ、チャリ!

というわけで、渡英2週間にして自転車を入手した。

至って快適である。

Q: 坂はどうするの?
A: 21段ギアで、ばりばり登る。21かどうかは別として、みんなそういう種類の自転車に乗っている。女性も多い。ギア3段では無理っす。

自転車は車と同じ交通ルールで走る。ということは、右折レーンがある道で右折する場合には、自転車は、車を手信号でかき分けて右折レーンに入らなければならない。慣れるまでは、すごくおっかない。ヘルメットはちゃんとつけましょう。買わなければ!