2015年1月18日

ブリストルの空事情

極東とはよく言ったものである。
英語で Far East
ヨーロッパ側から見て、ということになる。

私の分野を含む多くの学術研究の分野において、研究の中心地は欧米である。
欧へ行くには飛行機乗ってるだけで約半日。乗り換えが必要なら、丸一日行程になることも多く、時差もきつい。
米へ行くにも同様。
先進国オーストラリアは、研究においてもおしなべて先進国であるが、やはりシドニー行くだけで半日程度のフライトである。
シンガポールでさえ7時間強。モスクワも10時間。

遠い、遠い、遠い! Far, Far, Far!

ブリストルの空事情は優れている。

ブリストルは、人口でイギリスで8番目(43.7万人 = 2013年現在)の都市である。
そんなブリストルでも、空港は国際空港である。
家から空港までは、歩き20分 + バス10分。とても便利。
そして、驚くほど多くの都市へ直行便で行ける。60都市以上。羽田と大差ない。
最近、モロッコの第四の都市マラケシュで学会が行われた。ブリストルから週2回だが直行便が飛んでることに驚いた(もちろん使った)。

マラケシュは観光地なので直行便が飛んでいる。
したがって、スペインやギリシャの多くの都市へは、ブリストルからでも直行便が飛んでいる。
ドイツ人が面白いことを言っていた。ドイツの都市Aから都市B(AとBの間は電車では行けない位に離れているとする)に行くのに、最短路を検索すると、スペインのマヨルカ島経由の乗り継ぎフライトが出てくるそうである。

ブリストルからの国際便の行き先は、ほとんどがヨーロッパである(マラケシュは例外)。
昔は、ブリストル = ニューヨーク、という直行便が飛んでて、多くの同僚が重宝していたらしい。
これは今はなくなった。
アメリカや日本などに行くなら、どこかで一回乗り換えるか、ブリストルからロンドン (Heathrow) 空港までバスで行って(片道2時間)、そこから直行便(例えば成田行)に乗る。

仕事でなく旅行だとすると、お値段が気になる。

日本でもそれなりに知られているが、easyJet と RYANAIR(ライアンエアー)という2つの格安航空会社が幅を効かせている。実際、ブリストル空港の駐機場の幅の大部分がこの2社で占められている、と言っても大げさではない。
片道 5000〜10000 円で飛べる場合が多々ある。安い!
これを利してもっと旅行したいものである。私がそれを簡単にできない理由は、仕事ではなく子どもである。子どもにもほぼフル料金が課される。我が家のように3人子どもがいると、格安航空券のメリットは吹っ飛んでしまう。もっとも、格安航空券でなくても同じことは言えるし、日本でもそうである。それでも安いことは安い。そのうち旅行の選択肢に上がってくるだろう。